カレー、牛、人権
退廃の音が窓を打つ。そんな季節になりましたね。
皆さんには聞こえない?それはそうかもしれません。
先人たちの教えの通り、美味しい物を食べるという事は、身体的にも精神的にもbetterな方向に作用しますね。
最近僕の晩御飯はこのようになっていたので、そういう意味ではダメです。
ダメな物は良くしていこう。という事で料理をします。
話は変わり、以前女の子と人権について議論していて「海からやってきた足が8本あるヌメヌメした知的生物」に人権はあるのかみたいな話になったのですが、みなさんはどう思いますか?
「ここまでは人権を与えられるべきだ」
「この条件を満たしていたら」
などの主張が考えられますが、とても難しい定義ですよね。
はっきりと分かるのは、女の子とヌメヌメした人権の話をするな。ということでしょうか。
はい。
カレーですが、これも定義が難しく十人十色の解釈が考えられます。
冷ややっこにガラムマサラを振った料理をカレーだと言われたら怒るかもしれません。
なんにせよ「カレー」の淵をドリフトしながら進むような調理はしたくないので、安全運転を心がけます。
以降、僕自身の偏ったカレー観に基づいて調理を行います。参考文献はありません。
最初に言っておきますが、今回のカレーは18時間かかってます。
寝かせる時間を引いても10時間程キッチンに居ることになるので、再現性はなさそう。
あと調理したのは3か月前とか。長くなりすぎて書く気が起きなかったんだ。
【素材】
写真に存在しない物も多く、伏線はのちに回収されることを祈りましょう。
これを
こうする。
こうすることによって
こうなります。(玉ねぎニンジンセロリにんにくショウガ)
弱火でじっくりというのは僕の苦手とする所なので、終始強火です。それでもここまで2時間くらいかけてます。
焦げそうになったら、水、油を注ぎます。正しさは注げていません。
そして
薄力粉を
焦げ臭くなるまで炒ります。
料理をほめる時に使用される「コクがある」という表現ですが、あれって何なんでしょうね。
僕の解釈としては「味の奥深さ、複雑さ」の事だと思っていて、そうしたときに重要になるのが「苦味」「えぐみ」「臭み」などの違和感なのだと信仰しています。違和感がない味はすっきりとするはず。
一点の曇りもない端麗とした美しい料理、僕には作れない。
そう。僕には。
そのような事情により、小麦粉はかなり焦がします。
同時にスタートのスパイスも炒っておくといい気がします。
これが一連の流れです。頭は悪いです。
僕はバカのメモが以上に好きで、壁に貼りたい。
人の家の壁に貼ったら住人がすごく嫌そうな顔をしていた。
ダメ~~~~
話は 戻ります。
牛肩ロースは適切な大きさにカットして、表面に焼き色をつけるべく鉄でやります。
そういえば牛乳につけて置いたら柔らかくなるのでは?という思い付きの結果。
塩麴も入れています。
トマト缶も水分を飛ばします。
パスタを作るときなんかは、トマト缶に十分に火を入れずに使うと青臭くて僕はだめです。
先ほどの玉ねぎ達に牛肉をinしました。水分は牛乳とコンソメスープです。
このままコトコトやっていきます。そう。気が遠くなるほど。
鍋的には変化が無かったので、前の写真から随分と永い時間が経ちました。
スパイスを入れると、急にカレーみたいになりますよね。
スパイスの配合は秘密。というか感覚でやっているので覚えていません。
味を見つつでいいと思いますよ。特に異常な旨味で押さえつけるレシピの場合は、とりあえずモリモリ入れておけば何とかなります。
これ、入れてから気づいたのですが、赤ワインいっぱい入れるとビーフシチューになっちゃう。
0点。
もうカレーに入れる為に買ったのか、飲むために買ってカレーに入れたのか、曖昧な。
これは小麦粉をinした後です。
色が濃くなっているのがわかるかなと。
この時点の味は最悪で、ワインのえぐみと小麦粉の苦味で食えたもんじゃありません。
小麦粉を入れてから、10時間くらいは置いておきたい気がします。
赤い油の発生により、希望が見えた。
胃に優しいとかは考えないのが流儀。
煮詰まると粘度が出てきます。
人間と同じかもしれない。
具としての玉ねぎが入場。
もうこの鍋の中には、大きいの6個とかが入場しているので、確実に胃もたれする。
だがそれでいい。
あったのでシメジがはいってます。
そして全部嘘になる。
これが馬鹿みたいに旨い。
食した人達は「脳がしびれる」みたいなことを言っていた気がします。
たしか呂律は回ってなかった。
多分今まで100とかの単位でカレー作ってきたのですが、このレシピは相当良いです。
牛スジなんかを入れても優勝できます。
本当においしかった。
余談なのですが、この18時間かけたカレーは、人に振舞ったので、僕は一皿しか食べていません。
おそらくこの凶暴なカレーでも、一皿1200calもいってないと思うのですが、僕の基礎代謝が2000位なので、カロリー収支が赤字になるという結果です。
このカレーを作り続け、振舞い続けると、僕は死ぬ。
餓死カレー
ごちそうさまでした。